養護教諭を辞めたい…私が退職を決意した4つの理由【経験談】

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公立小学校で働くこと13年。元養護教諭のさやです。

さや

「もう限界かも。養護教諭を辞めたい…」

毎日の来室対応、健康診断の準備、書類の山。

ある日保健室でひと息ついた瞬間、「退職」の2文字がふと頭をよぎりました。

この記事では、私が養護教諭を退職を決意した4つの理由を書いています。

もしも今、退職するか悩んでいる方がいたら
この記事が、少しでも気持ちを整理するヒントになれば嬉しいです。

この記事はこんな人におすすめ
  • 養護教諭を辞めたい
  • 育休からの復帰を悩んでいる
  • 教員退職までのリアルな経験談が知りたい
目次

はじめに|養護教諭は、心から誇れる仕事です

私は、養護教諭の仕事が大好きです。

不安で泣きながら来室した子が、安心して帰っていく瞬間。

悩みを打ち明けてくれた子が、少しずつ前向きになっていく姿。

「先生みたいな養護教諭になりたい」と言ってくれたあの子の笑顔。

毎日たくさんの子どもたちと接していると
「保健室だからこそできる関わり」がたくさんあると感じます。

だからこそ、「辞めたい」と思うようになった自分に、戸惑いや葛藤もたくさんありました。

でも、どれだけ好きな仕事でも、続けられない状況見直すタイミングがある。

私の場合は、まさに今がそのときでした。

養護教諭を退職した理由4選

私が養護教諭を退職した主な理由を4つお話します。

1 休みが取りづらい

養護教諭は基本的に学校に一人。休みが取りづらいです。

自分が休めば代わりがいないため、保健室は閉めることになります。

保育園からお迎え要請の電話がかかってきても
「すぐ行きます」と言えない自分がいました。

健康診断の予定がびっしり詰まった4、5月。

子どもの体調不良で平日に休んだ時は
土日に出勤して何とか帳尻を合わせていました。

さや

「この働き方をずっと続けるのは無理かもしれない」
そんな思いが、じわじわと大きくなったのを覚えています。

2 責任の重さ

① 命を守る責任

養護教諭は専門職であり、大きな責任を負いながら仕事をしています。

中でも、救急処置は養護教諭の専門性が最も問われる場面です。

実際に経験した事例

  • 熱性けいれん
  • 食物アレルギー
  • てんかん発作
  • 顔面骨折
  • 歯の完全脱落
  • 変形を伴う骨折 など

学校で重大なけがや病気が起きた時、養護教諭は子どもの生死にかかわる重大な判断を迫られます。

さや

判断のミスや遅れは即、健康や命の危機につながることに…!

いつも冷静でいるように心がけていても
「もし間違えていたら…」という恐怖と常に隣り合わせでした。

対応に遅れやミスがないのが当たり前。
養護教諭や学校の対応に不手際があれば裁判沙汰になることもあります。

一瞬も気が抜けない毎日を過ごす責任の重さに、心が疲れていきました。

② 個人情報を取り扱う責任

養護教諭は職務上、様々な個人情報を扱います。

デリケートな情報も多く、取り扱いには細心の注意が必要です。

取り扱う情報の例

  • 持病や発達に関すること
  • 保護者の連絡先や勤務先
  • 子どもの家庭環境
  • 来室時に受けた相談内容 など
さや

ファイルを置き忘れてしまいヒヤッとした経験、私もあります…

どんなに忙しくても、データの漏洩や書類の紛失は許されません。

情報漏洩に関する不祥事のニュースを見るたびに、明日は我が身と神経がすり減る思いでした。

3 人間関係の悩み

養護教諭は様々な人と関わる仕事ゆえに、人間関係の悩みが尽きません。

・同僚
・管理職や上司
・子どもや保護者
・学校医
・複数配置の相方

これまで人間関係に悩み、異動や退職の選択をする先生をたくさん見てきました。

さや

特に複数配置校では
相方養護教諭との関係に悩むケースが多いです。

私は幸い恵まれていましたが
もしも相方との関係に悩んでいたら、もっと早く退職の決断をしていたかもしれません。

4 家庭や育児との両立

私が育休復帰後、退職を選んだ大きな理由が家庭や育児との両立です。

朝はバタバタと子どもを保育園に預け
日中は一瞬も気が抜けず
夕方はダッシュで帰宅、ごはん、お風呂、寝かしつけ…。

さや

わが子との時間があまりにも少なすぎる…

ようやく一緒に過ごせる夜の時間も、疲れ果てていて全然余裕がない。

子どもが泣くたびに、イライラしてしまう自分に自己嫌悪の毎日でした。

一方で、学校では子どもたちに寄り添い
優しく声をかけている養護教諭としての自分。

さや

私は家族を犠牲にして、何のために働いているんだろう…?

養護教諭の仕事は大好きです。
でも、この働き方を続けたら、いつか必ず後悔する。
そう思ったとき、退職という選択肢が現実味を帯びてきました。

退職を考えている養護教諭のあなたへ

私が最初に「辞めたい」と感じたのは
育休から復帰してすぐの頃です。

そこから本当に退職を決断するまで2年の時間がかかりました。

仕事への想い、子どもたちとの関係、家族、お金の不安…。
どれも簡単には整理できなくて、何度も気持ちが揺れました。

それでも私が前に進めたのは
自分の心の声に、ちゃんと向き合おうと決めたからです。

さや

退職は、人生の中でも大きな決断です。
今、本気で悩んでいるのなら
「自分の気持ち」を大切にしてほしいです。

もし退職を決めたら、やるべきことがたくさんあります。

私が実際に退職までにやったことはこちらの記事にまとめました。

まとめ|人生一度きり。入念に準備して、後悔のない選択を。

養護教諭として働いた13年間
楽しいこと、つらいこと、数多く経験しました。

養護教諭の仕事を心から「大好き」と言えるし、誇りに思っています。

それでも、環境や人生のステージが変われば
大切な仕事でも離れる選択肢が出てきます。

私は養護教諭を退職したことで
本当に大切なもの」「これから何をして生きていくか」をじっくりと考え、自分の人生を見つめ直すことができました。

教員の働き方は様々で、人生における価値観も人それぞれです。

「子どもたちのために」毎日全力で頑張っている先生方を見ていると、もっともっと教員の努力が報われる世の中になってほしいと願ってやみません。

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